バール
▼2002年 9月28日 (Sat) -- No.[6]
最初にこの文章から。
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"17日午前1時半ごろ、和洋菓子店1階の事務所から金庫が盗まれたと110番通報があった。調べによると事務所の出入り口のドアの鍵がバールのようなものでこじ開けられていた。同署では窃盗事件として調べている。"(2002/6/18付け読売新聞より抜粋)
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この文章で一箇所明らかな日本語の誤用があります。天下の読売新聞まで間違えるほどですから、わからなくても恥ずかしくはありません。読んですぐに誤りに気がついた人は、相当な観察力の持ち主でしょう。答えは後ほど。
上の新聞記事とはちょっと違うかもしれないけど、これもオッサンになった証拠なのか、最近言葉の使い方が気になる場合がある。
その中でも何年か前から特に耳についてならないのは、何を見ても「カワイイ」としか表現できないアホな連中。この日記を読んでる人にも、同じようにこの言葉を使っている自身を含めて思い当たるふしがあるのではないか。女の子ならまだ良い。だけど大の男が「あの映画はカワイイね」とか「このコーヒーカップがカワイイよ」とか言ってるのを聞くと、僕は無性に腹が立ってくる。何がどう「カワイイ」んじゃヴォケーと首ねっこをつかんで問いただしてやりたい。あぁぁぁぁぁ書いてたら余計にムカムカしてきたぞ。この「カワイイ」の使われ方が、僕は本当に理解できない。
思わず大辞林で調べてみると・・・(1)深い愛情をもって大切に扱ってやりたい気持ち(2)愛らしい魅力をもっているさま。主に、若い女性や子供・小動物などに対して使う。(3)幼さが感じられてほほえましい。小さく愛らしい。(4)殊勝なところがあって、愛すべきである。(5)かわいそうだ。いたわしい。ふびんだ。どう考えても「カワイイ」は小物や風景、さらにはアイデアなどを表現する形容詞ではない!
現代人は言葉を使った表現力に欠けてきているのだろうか。映画とかコーヒーカップの感想、見た目を表現するのに「カワイイ」以外で適切な言葉が他に絶対あるはず。例えばお洒落な台詞を口にするビリー・クリスタルが良かったね、とか、コーヒーカップの繊細な色使いが良いね、とか。それとも幾つも形容詞を並べずに「カワイイ」の一言で済ませ、最大公約数的な表現で他人の心に映った感情を読み取ろうとする日本人独特の意識の現われなのか。または何通りにも取れる表現を用いる事で、本質的な意見の食い違いを未然に防ごうとする本能なのか。それとも何が良くてわからずにとりあえず「カワイイ」なのか。
とにかくこれを読んでる人、僕の前であまり「カワイイ」と言わないでください。もし何かを「カワイイ」と表現するのなら、どうしてそうなのかも忘れずに付け加えてください。思っている事を正確に伝える事。コミュニケーションの基本だけど、これはいくつになっても難しいけどねー。
最後に冒頭の一文について。こじ開けられるのは「錠」であって「鍵」ではない。鍵は持ち運びが出来て棒状の方、錠はドアに固定されていて表面に穴が開いてる方。したがって「錠」を「こじ開けられる」のが正解。
ところでよく聞く「バール」って何だ?