中野パペラ(その1)
▼2003年 3月15日 (Sat) -- No.[473]
中野にあるレストラン「パペラ」へ。ここは「パキスタンカレー」という、非常に興味をそそられるメニューを持つ店である。「パキスタン」と「カレー」という、俺の人生でありそうで無かった究極的融合を想像しただけで、思わず武者震いでフルフルきたほどだ。「パキスタン」と謳ってるだけって、スタッフはAllパキスタン人なのであろうか?店内は遥かインド洋をドンブラ超え、現地から直輸入されたスパイスの香りが充満しているのだろうか?本物のインド人はスプーンを使わずにカレーを食らうと聞くが、パキスタン人はどうなのだろうか?俺の想像は勝手に膨らんでいく…。
ランチタイムに行くと数種類あるカレーを全てテイストできる。俺はあえてこの時間を狙い(実は夜より安いから)、道に迷いながら中野のカオスを彷徨った。ようやく見つけた地下へと進む階段へ足を踏み入れる。この時の緊張感は毎回たまらないナ。薄暗い店内。この隠れ家的雰囲気は、男が存在的に持つ冒険心を満たしてくれるに違いない。上々のスタートだ。少し緊張気味の俺を迎え入れたのは、パキスタン人なのか区別はつかないが顔の濃い中東風の男。店内には想像通りのスパイスの匂いだ。俺の胃液が音を出すように分泌されてきた。
「いらっしゃいませ。奥へどうぞ。」濃い顔の先制パンチだった。たどたどしい日本語を予想していたのに反し、予想外の流暢な日本語だった。ここは侮れない!俺の戸惑った様子を感じ取ったのか、不適に笑みを浮かべる男。俺は何も無かったかのように装い、言われたままカウンターの奥へと進んでいく。進むに連れて聞こえてくるエスニック調の BGM。フッ…、出かけた冷や汗が引いていくぜ。突き当たりは割りと広いスペースが広がり、大きな丸テーブルとイスが6セットほど置かれていた。先客は二組ほどだが、その内の一組は見るからにインド/パキスタン系の顔立ちグループ。こういう店は安心できる。
俺は通されたテーブルには着かず、そのままカレーを取りに早足で歩く。ここからが本当の勝負の始まりだ。ナッツのような物が混じってる米を皿に盛る。4種類あるカレーをそれぞれ小鉢に。一つの皿に4種類のカレーを同時に置いたら肝心のカレーの味が混じってしまう。こうなったら土俵に上がる前に負けも同じだ。土壇場での冷静な判断力は我ながら大したものだな。両手がふさがった俺は一度テーブルに戻る。目の前が一気に華やいだようだ。さらに辛さを紛らわすヨーグルトジュースをコップに注ぎ、大盛りのサラダと焼きたてのナンを数枚携えた俺はようやくイスに腰を降ろした。そしておもむろにスプーンを右手に…(続く)