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Paris, Texas

米国のテキサスを舞台にしたロードムービー。1984年の西ドイツとフランスによる合作。主演はHarry Dean Stanton。監督はWim Wenders。

荒涼としたアメリカの大地で自己回帰を試みる主人公。記憶を無くした彼がかつての存在意義を再構築する旅。自分が生を受けた場所、弟夫婦の元に身を寄せる一人息子、そして行方不明の妻。それらを手繰り寄せながら、一度は失ったアイデンティティーを取り戻していく。

これほど映画らしい映画を観たのは久しぶりだと思う。アメリカ人では決して作り出せないアメリカ映画かもしれない。ハリウッドの大作では表現できない濃縮された人生の機微を、当初は言葉すら失っている主人公が雄弁に語り続ける。広大なテキサスで主人公が最終的にたどり着いた小部屋。風景の異なるこちら側と向こう側。部屋を隔てる一枚の壁は、失った後に取り戻せるものと、取り戻せないものを隔てる象徴なのかもしれない。劇中に挿入されるRy Cooderの情緒的なスライドギターに鳥肌が立つ。

終わらないで欲しいと思いながら観た。4.4(5点満点)。

Buono, il brutto, il cattivo, Il

僕はなるべく自分の言葉に責任を持ち、かつ客観的な判断力を養う手立てとして、鑑賞した映画に対する自分なりの評価を下している。以前から僕の日記を読んでる人なら、過去の記述にそのようなエントリーが含まれていたのを知っているかもしれない。そして今回は・・・

"Buono, il brutto, il cattivo, Il"(続夕日のガンマン)

この映画を観たことがなくて、作品に対する先入観を持ちたくない人はこれより先を読まない方が良いです。

1966年製作。 Sergio Leoneの手による、いわゆるマカロニ・ウェスタンの一作品。主演はこの前作で一躍スターの仲間入りをしたClint Eastwood。若い!

西部劇にはどうしても馴染めなかった僕。しかしそのジャンルに分類される作品の中で、この映画だけは別だった。英語のタイトルは"The Good, th Bad and the Ugly"で、強奪された大金を巡って争う3人の男の話。ガンファイトが持つ二面性、派手なアクションと緊迫感のバランスが良い。3人の立場が入れ替わり立ち代りで、観ていて飽きの来ない作品だった。それと主演のイーストウッドが格好良過ぎる。今はしわくちゃなオジサンだが、この頃の彼はアメリカン・マッチョという言葉に相応しい容貌。目を細め、噛むようにシガーを吸う仕草と、抑えたトーンの台詞回しが渋い。男が憧れる男の姿だ。ちなみに日本では「マカロニ・ウェスタン」だけど、アメリカでは「スパゲティ・ウェスタン」と言います。へぇー。

原題からどうしてこの邦題がつくのかな。4.2(5点満点)。

帰ってくるもの

前に住んでたアパートの事務的な清算が終わり、原状回復に伴うクロスの張替えやクリーニング代などを差し引いた敷金が戻ってきた。元々預けていた金額だし、それが帰ってくるのは当然の権利。とは言え、僕の中で既に過去のものになっていたものが帰ってくるのは嬉しい。

記憶の片隅にはあるんだけど思い出せないもの、違う記憶の複合体によって思い出すのを躊躇っているもの、そして本当に忘れてしまったもの。年を重ねるにつれ、僕は中身はそんなのでいっぱいになる。ほとんどそれだけで生きてるんじゃないかって錯覚さえする。

コレはココ?ソレはソコ?きっちり線を引いて分けるのなんて、自分過ぎる自分には最初から無理なのだ。

歯科医その2

会社の研修中、眠気覚ましのためにガムを噛みまくっていた時のこと。つい数日前に行ってムカついて帰ってきた歯医者でやってもらった奥歯の詰め物がまた取れた!いくらなんでもこれは早過ぎないか。手を抜きやがったのか!?もちろん歯医者に行くつもりはないので、土曜日の今日は早起きして違う歯医者へ。

駅から伸びる商店街の一角にあるこの歯医者。症状の説明と、それが外れた理由、今後の治療方針について丁寧に説明してくれた。問題の歯に小さな虫歯が出来てて、そのために型が合わなくなってしまっていたのだ。次回はその虫歯を治療した後、改めて型を取って作り直すことに。最後にはちゃんと「お大事に」って言ってくれた。っていうかこれが普通なんだろうけど。

やっぱり前に行った歯医者は僕に合わなかったな。

記録更新

僕は目覚ましを二つ用意している。一つ目が鳴るのが6時半。二つ目は7時。

起きて眠い目をこすりながらシャワーを浴び、強引に体を覚醒させる。PCを起動してニュースとメールをチェックしながら食事。ラジオを聴きながら身支度を整える。自宅を出発するのが大体7時55分で、最寄り駅から乗る電車は8時5分。会社には8時45分に到着して、始業時刻の9時までコーヒーを飲む。これが一般的な朝のスケジュールだ。

これを踏まえて・・・

今朝はすごかった!

8:05 起床!(いつもは7:00)
8:12 自宅を出発!(いつもは7:55)
8:20 電車に乗る!(いつもは8:05)
8:58 会社に到着!(いつもは8:45)

何と起きてから7分で身支度を整えて出発できたのだ!そして始業時間の2分前にギリギリで会社に到着!これは我ながらスゴイんじゃないか。自宅から駅まで、駅から会社まではもちろん走る。普段ジョギングしている効果をこんなところで発揮してしまったよ。今まで一番遅く起きた記録は7:58分。それを今日は一気に7分も更新してしまった。

そこで気になって調べてみた。電車のスケジュール上、最寄り駅を8時23分でギリギリ会社に間に合うはず(一部経路に変更あり)。仕事に余裕がある時、この時間を一度試してみるのも良いなー。で、遅れそうだったら電話して休んじゃったりして。そして僕は組織の一部として一方向に歩くサラリーマンと逆方向に歩き、世の中の矛盾について思いを巡らすのだ。

歯科医

歯医者に行く。ひと月くらい前に外れてそのままになっていた奥歯の詰め物を入れてもらうため。しかし実はここ、今までの人生で出会った一番相性の悪い歯医者だったのだ。

本来なら完全予約制の歯科医だった、あまり気にせずにドアを開ける。「お待ちいただければ・・・」というお姉さんのひと言で、僕は小一時間待つことに。ようやく名前が呼ばれて診察室へ。僕は外れた詰め物を取り出し、少し脂ぎった中年オトコの歯科医に渡す。

医:「このペラペラなの本当に入れるの?」
僕:「?」
医:「こんな一番安そうなの入れて一体どうなると思ってんの?
僕:「???」
医:「この急がしい時に、ワザワザ保険証まで持ってきてさぁ。」
僕:「とりあえず外れたので・・・。」
医:「・・・君の考えだから聞いてもムダだね。」
僕:「・・・。」

一体僕は何を言われているのか意味が全く判らなかった。冷静に考えると「詰め物が外れたという事は、それが歯の形に合ってなかったから。これを入れ直すより、新しく型を取って作り直した方が良い。」ということ。だったら最初から判りやすくそう言ってくれればいいのに!無言のうちに作業は終了したが、僕は次の言葉に少しキレそうになった。
医:「次回外れた時はウチにこないで他のところでやってもらいなさい。」
スタッフ一同:「お疲れさまでした

歯科医は自分なりの確固とした信念があり、患者の治療に当たっているに違いない。実際にかなり混雑していたので、腕も確かなのだろう。しかし彼の治療方針と、僕の依頼内容が大きくずれていたのも事実。そして僕との相性は決定的に最悪だった。

一般的な素人に「外れたら入れる」のか「外れたかから新しく作り直す」のか、判断できないって。むこうはプロ。最初に治療方法を説明してくれさえいれば、僕もその意見に従ったはずなのに。最後に言われた「他のところで〜」というのは、要するに「二度とここへは来るな」って事でしょ。違う言い方があるんじゃないの?それから「お疲れさま」ってのも変。患者に対して使う言葉として不適格じゃないの?それを言うなら「お大事に」だろ。

会計を済ませて診察券をもらった僕。「次に歯が痛くなっても、この歯科医には絶対に行かないだろうな」そう思った瞬間、僕は診察券を破り捨てた。むかついたので直後に「とんかつ定食」を食べた。

BSE騒動

いわゆるBSE(狂牛病)騒動で、アメリカからの牛肉の輸入が前面的に凍結されている。天下の国営放送がニュース番組で吉野家の派手な看板を映し出す。「最後の牛丼を追え!」的な血沸き肉踊るレポートも相まって、こりゃ一大イベントだよオイ。どこかの店長さんが涙ながらに「牛丼の販売を停止しました」、という看板を出す姿にはちょっと笑えたが、なぜか僕自身も形容しがたい感動を覚えてしまった。

僕は「週に5回は食ってたのでサミシっす」、とインタビューに答える若者のような食生活を営んでいないので、彼らのような終末論的途方に暮れることは決してない。しかし牛丼屋各社がこの危機的な状況をどのように克服するか、には多少興味があった。その多くは、看板メニューである牛丼切れを想定し、違うどんぶりものをお品書きに加えているのだ。これは食わねば!とりあえず吉野家D&Cと松屋フードサービス、この大手2社が繰り出した、めくるめく新規メニュー対決をしてしまった。

牛丼へのこだわりが一番強そうな吉野屋は、「カレー丼」、「鮭いくら丼」、「親子丼」を発売。一部の店舗では「マーボー丼」も出していると聞く。僕は最初の3つをトライ!続いて当初よりバラエティ豊かなメニューを揃える松屋。こちらは「豚丼」のサーブ開始。いつからあるのか知らないが、「鳥唐丼」みたいなのもあったので、僕はとりあえず食ってみた。そして僕が勝手に判定を下すと・・・。

完全に松屋の勝ち!

吉野家は「どんぶり」という器の姿形にこだわった結果、メニューの幅を狭めて墓穴を掘った感がある。「カレーライス」ではなく、「カレー丼」を出したのが、その失敗の象徴ではないか。冷静に分析すると、「どんぶり」以外の器を使うメニューが少ないので、歴史と伝統に比べてノウハウが蓄積されず、応用が利かなかったのかもしれない。そして肝心の味。何と言うかこれが悪い意味で万人ウケを狙いすぎ。パンチの効いたスパイスや、思わず舌を確認したくなる内容物もない。結果的に日本国民が再び同じメニューをオーダーするとは思えないのだ。

対する松屋は元来幅広いメニューを揃え、今回の新規メニューもその開発の一環、という肩の力が抜けたスタンスが見て取れる。吉野家ほど「牛メシ」のこだわりがなかったのも、良い方向に作用したはず。「豚メシ」はさっと煮立てた柔らかな豚肉に、伝統的な生姜焼きの風味を加えた絶品だった。味ベースで考えるとこの「生姜」のひと味が、吉野家に欠けている絶対的な部分なのだ。これならまた味わってみたくなる。ただし、残念ながら「鳥唐丼」はイマイチだったのですぐに消えるはず。しかしこれはこれで良い。彼らはまた新たなメニューを世に送り出せば良いだけなのだ。

「牛丼と言えば吉野家」という長年の月日で形成された世論を変えるのは難しい。しかし今回の騒動を転機として、業界内で両者の位置付けは微妙にシフトしたかもしれない。今日現在で大手4社(上記2社+なか卯+すき家)の牛丼販売は完全にストップした。牛肉輸入の全面禁止措置は解除の目処が立たずにこう着状態が続き、この状態に劇的な変化が見られるとは考えにくい。吉野家の新メニュー第2弾で業界にさらなる荒波が立つのか、それとも豚メシの定着で松屋が勢いを増すのか、他社の対応はどうか。今後の対応が大いに注目される!

と、外で人に話すのもアレなので、僕の小さな世界で考えてみた。

とりあえず

今日はここまで。
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「ナベショウ@Weblog」の名前を復活させてみた。前回ウェブページの大幅なリニューアルをした時、実はこの形式で立ち上げようと色々やったのだが、思ったように設定できず断念したという経緯があった。僕のやる気のなさとサーバー側の一般と違う設定のため。結果的にそれは"The Man With The Golden Leg"という形でこの世に誕生したけど、どうも当初の考えが具現化できず、僕はどこかスッキリしなかったのだ。しかし今回はその問題を解決、ここで改めて再出発を図る。

多分50%くらいしか出来上がってないと思うけど、"Rebuilding..."を外すのにあとどれくらいかかるのか疑問なので、このタイミングで公開する。時間をみてコンテンツを復旧し、新しい何かも足していこう。

そんな訳でどうぞよろしくね。

2004年2月


▼2004年 2月 1日 (Sun) -- No.[1]

買おうと思っているもの:
1.ベッド
2.カウチ/ソファ
3.パソコン用デスク

ベッドは新規購入。カウチと机は買い替え。今は部屋をなるべく広く使いたいので、押入れに入れた布団を上げ下ろししている。しかしそれが面倒な気もするでベッドが欲しい。カウチを買い換えたいのは、今のが部屋には大き過ぎるからだ。ベッドを置くのであればもう少しコンパクトな物でもよい。デスクトップPCを使う僕。今度はもう少し幅広で、キーボーでリング以外に使える机が欲しい。これらの家具が揃えば、部屋はそろそろ完成に近づくはず。

そんな訳で土曜日の午後、僕はベッドを買おうと外に出た。しかし最寄り駅に向かう途中でふと疑問が。他に先に買うものがあるのでは?そう考え始めたら、高い買い物ではなく、手ごろな価格で先に購入すべきものが確かにある。そして僕が今週末に買った物は…。

@フライパンのふた
これが無いおかげで僕の料理のテクニークがどれだけ邪魔されていたことか。ふたがないと蒸し焼きとか出来ないし、その度にアルミホイルでやらざるを得なかったりしてたし。

A風呂用のイスと洗面器
前の家はユニットバスで主にシャワーしか浴びなかったが、今度は風呂とトイレが別。バスタブの外にちゃんと体を洗うスペースが確保されている。一日のうちで最大限にリラックスできる場所と時間をより快適に使うために購入。

Bゴミ箱
一人暮らしを再開して約一年。人によっては信じられないかもしれないが、何と僕の家にはゴミ箱というものが無かった。これまではどうしていたのか?取り合えず僕はゴミをその辺にぽいぽい捨てる。それらが気になった時、スーパーのビニール袋を一時的なゴミ袋として用いる。そしてそれが溜まると、今度は大きなゴミ袋につめる。そのようなステップを踏みながら、最終的にゴミをご臨終させるのだ。

当初買おうとしてたのと全然違うじゃないか!でもこれらは前々から必要だと確かに考えていた品。もちろん人によって異なるに違いないが、それがあれば確かに便利、でも無かったら無かったで済まされてしまうものって世の中には多い。僕が今週末に買ったのは、自分にとってまさしくその類に分類されるものたち。ゴミ箱を部屋に置いた時に思った。やっぱりゴミ箱は偉い!大切だ!そして何より便利だ!何気なくゴミを入れてみる。嬉しくて、さらにゴミを探して入れてみる。僕の掃除心に火が付く。僕は部屋の掃除をして、小さな模様替えをして、その過程で色々な物をゴミ箱に詰め込んだ。いきなりの大活躍だ。

色々捨ててしまった。

▼2004年 2月 3日 (Tue) -- No.[2]

帰宅して気が付きました。

ズボンのチャックが開いたままでした。

▼2004年 2月 9日 (Mon) -- No.[3]

何気なく訊いて耳にした言葉。確かに僕はその時間を楽しみ、その答えを聞たはずだった。これでいいんだって。

しかし冷静になってから、僕は言葉の意味を改めて考える。タイミング。とたんに違う意味を見出してしまう。そしてその言葉は僕を追い詰め、苦しめ始める。考え直す。読み返す。違った意味がのしかかってきて、僕はその重さに耐えられなくなる。

これでいいんだ。これでいいのか?

▼2004年 2月19日 (Thu) -- No.[4]

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