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大家さんの話

僕ん家の大家さんは隣に住んでいる老夫婦。よく顔を会わせる。僕はこの便利な世の中で自動振込みではなく、キャッシュを毎月持参する超アナログな方法にて家賃を支払っている。つまり少なくとも月に一度は大家さんと顔を見て話す、という健全なご近所付き合い店子関係を構築しているのである。

先月家賃を払いに行った時のこと。おじいちゃんに何故か裏庭に連れて行かれ、そこに咲いている藤の花とか良くわからない植物を見させてもらった。ああきれいですね、僕の実家は田舎なので懐かしいですね、金魚も飼っているんですね、など世間話をした。彼は良く庭でゴルフのスイングをしているのだが、前には彼の自慢のクラブを一本一本丁寧に説明してくれた。チタンは良いらしいです。

おばあちゃんの方とは良く家の前で顔を会わせる。彼女には会う度に毎回、「きちんと洗濯をして偉いわねぇ」と褒められる。彼女の中でちゃんと洗濯をする独身男性というのはとても評価が高いらしい。そうは言ってもこっちとしては家の事を一切合財やらざるを得ないから、洗濯するのは当たり前の話に過ぎないんだけどね。そういえばいつだったかは朝ジョギングに行ったところをつかまり、すっごく感心されたな。

この家は古いんだろうけど、今までのメンテナンスがしっかりしてた感じがしてとても気に入っている。きっと老夫婦の手入れが行き届いていたんだと思う。でも僕はガンガン釘とかを打ち付けているので、出る時に文句のひとつも言われるのだろうか。今のうちに仲良くなって怒られないようにしないとね。

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