« 横浜トリエンナーレ2005 | Home | 減酒計画 »

消火器放出事件

会社で火災を想定した避難訓練があった。14:00に突然ベルが狂ったように鳴り出す。業務に支障のない人は基本的には参加しなさい、との事だったので、周りの無関心をよそに僕は進んで参加してしまった。エレベータを使わずに階段で集合場所の地下まで降りる。

非難、通報、消火は火災時の基本的な対応プロセスである。フロア別の参加人数の集計に続き、やってきました消火訓練。やりたい人はどうぞ、という訳だったのでここでも喜んで参加。何でみんなやらないんだろう。普段消火器をぶっ放す機会なんて少ないのにね。「火事だー!」と少し恥ずかしいお知らせをした後、勢い良く消火器噴射。あー楽しかった。

僕の人生でこれが二度目の消火器噴射である。そして過去の出来事が頭の中によみがえり、独り思い出し笑いをしてしまった。あれは今思い出しても最高に面白かった。まさに青春だ。今から10年程前の学生時代、酔っ払ってひと気のない教室に忍び込こんだ上での、消火器ぶっ放し&土下座事件である。

長年キャンパスのシンボルであった古い校舎の取り壊しが決定。歴史と伝統あるその「さよならイベント」に、僕は友達たちと酒を飲んでから参加した。東京ローカルのテレビ局では、そのイベントが生中継さえされていた。いい気分で学長と写真撮影。その後も興奮が収まらず何となく校舎の中をウロウロ。

静かな教室に入る。どうせ壊しちゃうんだから俺たちで壊そうか。そんな一途過ぎる破壊的な衝動に駆られ、僕らは壁に落書きをし、机をめちゃめちゃにしたりもした。一緒にいた友人の一人が、一度消火器を撒いてみたかったと言い出した。なら撒いてみよう!至極単純な学生的無鉄砲な発想である。僕らは何のためらいもなく、教室備え付けの消火器を勢い良く噴射。楽しくて笑い転げる。そしてここからが本当の楽しい思い出だ。

実は僕らの悪さは人に目撃されてしまっていた。母校の応援団は昔ながらの硬派な気質で有名である。何代も受け継がれたボロボロの学ランを一年中身に付け、4年生以外は全員坊主という超体育会系の姿かたち。僕らの悪事を見つけたのは、さよならイベントで演舞を行った応援団ご一行様であったのだ。

何やってんだこのゴルァ!」と野太い声が聞こえた瞬間、僕らは一斉に逃げ出した。階段を駆け降り、それぞれ適当な方向へダッシュで散らばる。友人の一人にマキノという男がいた。彼とは逃げの波長があってしまったのか、一緒にJRの駅方面へ続くのぼり坂を駆け上がる事になった。ふと後ろを振り返ってみる。すると視線の先には約20人くらいの学ランを着た男たちが、僕ら二人を必死の形相で追いかけてくるではないか。それぞれバラバラに逃げてるはずなのに、何でよりによって僕らなんだ。あれは周囲から見たら異様な光景だったに違いない。何故か若者二人が猛ダッシュしてるその後ろを、「待てこのヤロウ!」と声を荒上げ、これまた何故か黒ずくめの極悪集団が恐ろしい顔で追いかけているのだ。

酔っ払った僕とマキノが、毎日激しい訓練をしている彼らに敵うはずなどない。僕らはすぐに坂の途中で取り押さえられてしまった。そして20人の黒装束たちにぐるりと囲まれ、人通りの多い歩道の上で土下座をしてしまった。周囲の視線が一気に僕らに注がれる。「すみませーん!」これもまた異様な光景だったに違いない。

そして僕らはみんなで教室を掃除したとさ。今思い出しても可笑しくてしょうがない(ククク)・・・。

Trackback

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.shotarowatanabe.com/cgi-bin/mt3/mt-tb.cgi/715

コメントを投稿

Search Word Cloud