うたごえ喫茶:家路
訪れてみたかった念願の場所、「うたごえ喫茶」に行く。バーとかだったらひとりで行くけど、このような形態のお店はちょっと入りづらい・・・。以前知り合いに提案したことはあったのだが、あえなく却下されていたのだ。
連休の最終日、行ってみたのは新宿にある「家路」というお店。果たして僕のような若造が行って場違いなのではないか?すでに年配の方々が席を埋め、それこそ思い出を謳歌しているのではないか?かなりドキドキしながら入店した。
しかし僕らが最初の客だった。壁やら天井やらに世界中から集められた楽器。各テーブルには歌本とマイク。時代の流れから取り残されたようなセピア色の小さな店内は、昭和歌謡でなく、バロック音楽がしっとりと流れていた。とりあえず生ビールを注文し、ゴマ塩頭のマスターからシステムの説明を受ける。生演奏をしてくれるスタッフが常駐していて、客からのリクエストを受け付けるのだと想像していたのだが、実は「ステージタイム」というのがあるらしい。要はその間だけってことね。
しばらくしてピアノ演奏のおばちゃん「P子さん」が登場したが、客は相変わらず僕らだけ。ひとり占めしてどんどんリクエストしてね、引退した音楽の先生という雰囲気であった。歌本をぱらぱらとめくり、目に付いた「クラリネットを壊しちゃった」からリクエスト開始!
アルコールがあまり入ってなかったし、とにかく客が僕らだけなので最初はかなり恥ずかしかった。P子さんはやっぱりどこから見ても音楽の先生っぽく、諭すように客をリードしてく。カウンターの奥に隠れていたマスターも再び顔を出し、声量を補ってくれた。客が僕らしかいないので、とにかく歌うしかないのであるが、これが中々楽しいのである。P子さんの指が鍵盤を踊っている。リクエストしてない曲で僕らが知ってそうな曲が、次から次へと流れてくる。
定連さんと思われる年配の男性客がひとり入ってきた。他に行く場所がない、と哀愁漂う発言。お店の二人とアットホームな会話をしてたと思ったら、今度は彼がピアノを演奏し始めた。結構上手である。30を過ぎてからピアノを始めたと聞いたので、僕も今からまじめに練習すれば、あれくらい弾けるようになるんだろう。ステージタイムが終わりしばし歓談。僕と同じ山梨県出身という彼と、ビールを飲みながら話す。
結局その後入ってきた客はひとりいただけだった。満員状態で声を合わせなどしたらもっと楽しかったかもしれない。でも僕はこの夜をとても楽しむことができた。何より感激したのが、お店の二人が心から歌が好きそうなのが伝わってきた事。商売なのか趣味なのか区別できない程だ。人が楽しんでいるのをみるのは楽しいのです。そしてこじんまりとした空間で交わされる、店と客が一体となった暖かい会話。身内で盛り上がるカラオケボックスとは一味も二味も違う。確かに一期一会かもしれない。でもみんなの世界は歌でつながっているのだ。
父親とか母親を連れてきたら楽しんでくれるに違いない。こういう文化はいつまでも無くならないで欲しいと強く思う。機会があったら是非また行きたい。

コメント
楽しそうですな(^。^)。飲み過ぎにちうい。
投稿者: Anonymous | 2006年05月12日 16:19
僕にはURLを教えてくれないんですね。
投稿者: ナベショウ | 2006年05月12日 23:14